ポータブル電源は車内放置してもいい?保管方法まとめ
ポータブル電源は車内放置してもいいのかどうか、保管方法についてまとめました。
ポータブル電源を車に積むことが多いので車内放置していいのかどうか知りたい。夏や冬に車の中に置いたままにしていいのかわからない。そんな方向けに、保管方法について詳しく解説します。
正しく扱って、いざという時に確実に使えるように備えておくのはもちろん、寿命を少しでも長持ちさせるコツもチェックしておいてください。
ポータブル電源を購入!本当にその保管方法で大丈夫?
近年ではアウトドアシーンをはじめ、防災用にもポータブル電源を買う人が増えました。遊びに出かける際に使えなければ困るのはもちろんですが、防災用であればいざという場面で確実に使えなければ、生活や心身にさまざまな影響を及ぼす恐れがあります。
そこで重要になるのがポータブル電源の管理方法についてですが、普段どこで保管していますか?屋外の倉庫やクローゼットの中など人により保管場所は色々だと思いますが、中でも今回は特に多いであろう、車内に置いたままにしていいのかどうか?という点に着目しました。
既に車内放置してある方は、今後の保管方法をどうすべきか、次の項目からご紹介する情報を参考にしてください。
ポータブル電源は車内放置してもいい?
ポータブル電源は車内放置してもいいのかどうかについて。結論から言うと、基本的にはしないことをおすすめします。なぜ車の中に置いたままにしてはいけないのか?理由を詳しく解説しましょう。
バッテリーの劣化が起こる
車内温度は外気温が30度以上の真夏日になると、エンジンを停止してから約15分で10度、30分で15〜20度は上がるとされています。日差しが強い猛暑日だと、太陽光がダッシュボードに反射して車内温度を上げるため、更に高温になります。ポータブル電源に使われているリチウムイオンバッテリーは、高温の影響で急激に劣化が進むことから、車内放置は致命的となり得ます。
火災のリスク
車内温度が上がることについて触れましたが、高温環境下では、バッテリーが異常発熱を起こすことがあります。結果、最悪の場合は火災の原因となることがあることから、ポータブル電源の車内放置は大変危険です。
バッテリーの凍結
車内温度が上がることについて上記で触れましたが、冬の時期に温度が下がり過ぎると、今度はバッテリーが凍結するリスクがあります。多くのポータブル電源は-10度を下回る場所では使えないとされていることから、保管場所はよく考えなければなりません。
内部の腐食
通常、車内で湿気を感じることはなかなかないと思いますが、雨が続いたり濡れたものを車内に置き続けるような環境下ではポータブル電源の内部腐食が起こる可能性があります。車内放置をしている中で、気付かぬうちに腐食が進んでしまうことを防ぐためにも、置きっ放しにはしない方がいいでしょう。
ポータブル電源を一時的に車内放置しなければならない時は
ポータブル電源を一時的に車内放置しなければならない時に注意すべきことをご紹介します。
使用環境の温度範囲を確認
ポータブル電源は製品ごとに使用環境の温度範囲が指定されています。製品を購入した時に付属してきた説明書、もしくはネット上で製品ページを開くと、温度範囲が見れるのでチェックしてみましょう。一定の期間、車内放置をする必要がある場合は、指定温度の範囲内に留めておかなければなりません。見るべき箇所は「動作温度」や「保存温度」といった、温度にまつわる部分です。
動作温度とは、ポータブル電源が正常に動作するための周囲の温度を指します。バッテリーの充電や放電、内部の機能が適切に動作する温度がこの項目で、「-10〜40°C」と記載があれば、-10°Cから40°Cの間であれば問題なく使えると思っていいでしょう。
保存温度とは、保管する際に適した温度のことを指します。適切な保存温度を保つことで、バッテリーの劣化を防いで長く使っていくことができます。「3ヶ月 0〜40℃、6ヶ月 0〜25℃」などと記載があれば、ポータブル電源を3ヶ月間保存する場合、保存温度は0℃から45℃の範囲内で。6ヶ月間保存する場合の保存温度は、0℃から25℃の範囲内でバッテリーの劣化を防ぐことができることを意味しています。
温度設定が守れる範囲であれば、車内に積んでおくことが可能だと考えていいでしょう。
バッテリーの仕様について
ポータブル電源は「リチウムイオンバッテリー」を搭載したモデルと「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」を搭載したモデル2つのタイプがあります。後者を選んでおくと、過充電やショート時でも発熱や発火が起こるリスクが低く、熱暴走も起こりにくいなど安全性が高いことで知られています。
これから新しく購入する予定であれば、使用目的に応じて適切なバッテリータイプを選びましょう。例えば、キャンプや車中泊といったアウトドアシーンでは、軽量で持ち運びやすい「リチウムイオンバッテリー」タイプが適しています。災害時の非常用として置いておきたい場合は、安全性の高い「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」を選んでおくと、安心して保管できるでしょう。
※2つのバッテリータイプ以外に固体電池タイプも存在しますが、まだ新しい技術ということもあり、製品数が少なく入手しにくい傾向があります。個体電池タイプは液体電解質を使用しておらず、発火や漏れのリスクが低いメリットを備えていることから、こちらも製品を見つけたら購入を検討してみてください
[特殊例]見えるところには積まない
今回ご紹介する車内放置の主旨とは少々外れますが、車上荒らしを避けるためにもポータブル電源は見えるところには置かないようにしましょう。車上荒らしに遭いやすい品の上位を占めているものは、カーナビやオーディオ、続いてバッグなどの所持品と言われています。
これら上位の品に共通しているのが、オークションや買取店で高く売れる可能性があるものです。実はポータブル電源も買取してもらうと高値で売れることがあるため、いつ狙われてもおかしくありません。車に載せて出掛ける必要がある際にはトランクに積むなど、外からは見えないようにしておきたいところです。
ポータブル電源の基本的な保管方法
ポータブル電源の基本的な保管方法を、ここで一度確認しておきましょう。
保管場所について
ポータブル電源の保管に適した場所は、日差しが当たらず高温多湿にならない場所です。日差しが当たらない場所といえば、クローゼットやパントリーといった収納スペースが挙げられます。玄関や廊下などに直接日差しが当たらないようであれば、そういった場所もポータブル電源の保管におすすめです。
北西向きの日の当たらない部屋も保管に適します。日の当たらない部屋を選んでいても窓際に置くのはよくないため、あくまで部屋の中の薄暗い場所に置くようにしましょう。
また、屋外の倉庫に保管する方法もありますが、屋外の場合は雨が降ると湿気がこもりやすいことからあまりおすすめできません。
保管環境について
ポータブル電源の保管に適した環境は、温度が適温であることはもちろん、湿気がなく空気の入れ替わりが行われていることも重要です。クローゼットのような閉鎖的な空間で保管する場合は、マメに扉を開けて換気を行ってください。
キッチンや洗面所といった水場が近くにあると多湿になりやすいので、水気がある場所でのポータブル電源の使用や保管は止めておきましょう。近くに加湿器も置かないよう気をつけておきたいところです。
ポータブル電源の寿命を長持ちさせる技3つ
最後にポータブル電源の寿命を長持ちさせる技を3つご紹介します。
充電しながら電力供給は避ける
ポータブル電源を使用する際は、充電しながら電力を供給するのは避けましょう。充電と放電を同時に行うとバッテリーに大きな負荷がかかるだけでなく、充電しながら電力を供給する過程では本体が高温になる恐れもあり、劣化を早めるリスクがあります。充電を済ませた後で使用するだけでも、ポータブル電源の寿命は長持ちします。
60~80%のバッテリー容量で保管を行う
リチウムイオンバッテリーは、60〜80%の容量で保管を行うことが推奨されています。バッテリー容量が90%〜100%の状態で放置すると劣化が早まり、逆に0の状態で保管した場合でも、やはり劣化に繋がります。
ポータブル電源は使っていない間でも半年に20%ほど自己放電してしまうことから、2〜3ヶ月に1度は60〜80%まで充電しておくことをおすすめします。過充電と充電不足の両方を避けるようにしましょう。
専用ケースに入れて持ち運ぶ
ポータブル電源には専用ケースがあり、そこへ入れて持ち運ぶのがおすすめです。ケースの多くは断熱性のある素材が採用されるなど、ポータブル電源にとって適切な環境へ導きます。ケースはamazonなどのネット通販サイトで手に入るので、お手持ちのポータブル電源専用のもの、もしくは入るサイズのものを探してみてください!
まとめ
今回はポータブル電源は車内放置してもいいのかどうか、保管方法についてまとめました!
今後も工具に関するコラムを更新していきますので、楽しみにお待ち下さい!
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