COLUMN
コラム
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手動よりも大きな力をかけながらボルトやナットを締めたり緩めたりすることができる工具、インパクトレンチ。DIYを楽しんでいる方にとっては非常に馴染み深い工具です。それだけに市販されている製品も多く、日常のDIY用から自動車のタイヤ交換に使用するもの、はたまたプロが愛用しているものまで幅広い選択肢の中から見つけることができます。
これだけ幅広い製品が市場に出回っているとなると当然品質や価格などの面でも大きな違いが出てきます。自分の用途に合ったものを選ぶのはもちろんですが、価格も重要な判断基準となるしょう。しかし一方で自分は使用する機会はないかもしれないけれども、価格が高いインパクトレンチはどれぐらい優れた性能を持っているのか気になる、という方も多いのではないでしょうか。市販されているインパクトレンチの中でも最強と言われるようなものにはどのようなものがあるのでしょうか。
そもそも「最強のインパクトレンチ」とは何を定義に決定するのか、という問題がまず出てきます。価格の高さは性能の高さを示す重要な基準にはなりますが、もっとも価格が高いものがな最強のインパクトレンチとは必ずしも言えない面も出てきます。例えば特定の機能に特化して製造された製品よりも、幅広い機能をバランスよく備えた製品の方が価格が高くなることもありますし、その場合どちらが優れた製品なのかについても意見が分かれるでしょう。ですからインパクトレンチの性能を評価する際には個々の性能・機能ごとにチェックしたうえで総合的に判断する必要が出てきます。
そんなインパクトレンチの性能・機能を評価するうえでポイントとなるのはおもに3つ。まずやはり締め付ける力を示すトルク、それから電圧、そしてバッテリー容量です。強い力で長く使い続けられるかどうかが大きな目安になることは多くの方が同意してくださるのではないでしょうか。トルクが大きければ締め付ける力が強くなりますし、電圧が高ければ優れたパワーを発揮でき、バッテリー容量が多ければ長く使い続けることができるわけです。このどれかひとつでも欠けていれば性能面の評価が下がってしまうことになります。いくらパワーに優れていてもバッテリー容量が不足しているとすぐに使用できなくなってしまいますし、電圧が低いとパワー不足になって作業の効率が下がってしまいます。
インパクトレンチを使用している方がもっとも気になるのはやはりトルク数でしょう。これが高ければ高いほどボルト・ナットをしっかり締めることができるわけですから、インパクトレンチの性能を評価するもっとも基本的な基準になります。
市販されているインパクトレンチの中でもとくに高トルクで知られているのがマキタから発売されている「TW001G」です。これは最大トルクが1350N・mとなっており、市販されているインパクトレンチの中では最強クラスとなっています。
それからハイコーキから発売されている「WR36DA」。こちらの最大トルクが1100N・m。同じくTONEから発売されている「CIW61100」も1100N・mです。このあたりがトルク数で評価する最強クラスの製品となるでしょう。とくにマキタの「TW001G」は従来の同社の製品と比較としても格段に性能がアップした内容で高く評価されており、性能で製品を選ぶなら無視できない存在となっています。価格も定価で10万円を超えるなどトップクラスの存在です。
マキタにはもうひとつ、締め付けスピードの速さで高い評価を得ている「TW300DRGX」という製品も最強候補に挙げられます。トルクは300N・nとそれほど高くないものの、従来の製品と比較して締め付けスピードが40パーセントアップした性能を備えており、効率よく作業を行うのに非常に優れています。しかもLEDが搭載されており、暗い所や夜間の作業にも適しています。全体のバランスの良さという点で高ポイントをつけることができるでしょう。
それからボッシュ(BOSCH)から発売れている「GDR18V-160」。この製品の特徴はドライバービットと角ドライブソケットの両方を使用できる2in1の仕様になっていること。トルク数は180N・m。こちらもLEDが搭載されているので暗い場所での作業でも問題なく利用できます。さらに特徴としてリチウムバッテリーの寿命を低下させる要因となる過充電・オーバーヒート、過電流・過放電といった状況からバッテリーを保護するECP機能を備えている点が挙げられます。性能面の魅力だけでなく、その優れた性能を長くよい状態で使い続けられるという点で高い点数をつけることができるでしょう。
ハイコーキの「WR16SE」は4段階の強弱切替機能を搭載しているのが特徴の製品で、しかもコンパクトなサイズで使いやすいのが大きな魅力です。圧倒的な性能を備えた「最強」というよりも使い勝手の良さ、性能のバランスの良さの点で高く評価できる製品です。強弱を調節することで回転力や打撃力を調節しながら使うことができますし、正転と逆転を簡単に切り替えることができるタンブラ式正逆切替スイッチも搭載、そしてブラシレスモーターを採用することで先述したように本体の大幅なコンパクト化に成功しています。長時間の利用ともなると疲れずに使い続けるうえでもこれらの機能が大きな意味を持ってくるでしょう。
KIMO電動工具株式会社から発売されている「QM-3601」はスイッチの部分で回転スピードを簡単に調節できる機能を備えています。ですからまだインパクトレンチに慣れていない方でも状況に応じて強弱を調節しながらナット・ボルトを締めていくのに適しています。細かい作業、繊細な作業を行う際にも適しているでしょう。しかもナット・ボルトのサイズに合わせてソケットを差し込むことで幅広く使用できますし、市販されているソケットの多くを使用できるので汎用性にも優れています。この製品はとくに初心者にとって最強クラスのおすすめといえるかもしれません。
ほかにはマキタの「TW1001DZ」。こちらは大型のブラシレスモーターを採用し、高出力と高耐久を実現、しかも打撃力も3段階で切り替えることができます。優れたパワーを持ちつつも切り替えて使うことができるので繊細な作業にも適しています。本体そのものも非常に丈夫で、うっかり地面に落としてしまっても故障することが少なく、安心して利用できる点も高く評価されています。そのほか高輝度のLEDライトの搭載、防滴・防塵仕様などさまざまなシチュエーションで問題なく使える点も高ポイントです。
もちろん、今回取り上げたものだけが最強クラスのインパクトレンチというわけではなく、ほかにも優れた性能や魅力を備えた製品があります。トルク数や電圧、耐久性、軽量化など自分なりに評価の基準を設けたうえで「自分にとって最強のインパクトレンチ」を探してみてはいかがでしょうか。
今回取り上げた製品を見てもそれぞれ異なったこだわりポイントや優れた面を備えており、「これが文句なしの最強!」と断定するのは難しいものです。それだけ魅力ある製品が市場に多く出回っており、比較検討を楽しみながら製品をチェックし、自分にとって使い勝手の良い製品を見つけるのがもっとも確実なインパクトレンチ探しの方法となるのではないでしょうか。
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