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COLUMN

コラム

2022/07/29

工具の豆知識

インパクトドライバーの正しい使い方を解説!

インパクトドライバーはDIYで最もよく使うツールの一つです。とても便利な道具で、ビスを締める、緩めるという基本的な使い方の他に下穴を開けるといった用途でも使われます。正しい使い方を覚えるとスピーディーに作業できますし、正確にビス打ちができます。逆に、正しく使えないとなかなかビスを締められなかったり、思わぬ怪我や部材を傷つけてしまったりすることもあります。どのように使ったら良いか、基礎からチェックしてみましょう。

ビスを締める前にすること

DIYで使うインパクトドライバーの多くはコードレスです。バッテリーを装着しないと使えませんので、事前にしっかりと充電をしてから所定の位置にバッテリーを取り付けましょう。製品によってはバッテリーをしっかり最後まで押し込まないと、見た目は装着されているように見えても使えないことがあります。カチっと音が鳴り、確実に固定されていることを確かめます。

先端にビットを取り付けてビスを締めますが、ビスの形状と大きさに合ったビットを取り付けるべきです。ネジ穴が小さいタイプのものに通常サイズのビットを使うことがないようにしましょう。また、ビットには長いものもあります。奥にネジ穴が入り込んでいるケースでは役に立ちますが、不安定になってミスをすることが多くなりますので、慣れないうちはビットは短いものを選んだ方が良いです。

トリガーは普通、人差し指で引くようにして使います。トリガーの引く強さによって回転スピードが変わってきますので、空回りさせてどのくらいの速さなのか確かめてみましょう。また、たいていの製品にはトリガーの上に回転の正逆を切り替えるスイッチがあります。回転方向を間違えると当然ビスは締められませんので、このスイッチも切り替えて正しい回転方向になっているかを確かめます。

ビスの周りに布や柔らかいものがあると回転させた時に巻き込まれて危険です。同じように、軍手をしていると、ちょっとした拍子に回転軸に巻き込まれてしまうこともあります。状況にもよりますが、できるだけこうした布や軍手はない方が良いです。

インパクトドライバーの使い方-ビス締め

ビスを留めたいところにビスを左手(利き手でない方)で持ち、部材に対して垂直になっているかを確かめます。その上で、インパクトドライバーを利き手で持ち、ネジ穴にはめ込みます。この際に、必ずインパクトドライバーが垂直になっているかを確認しましょう。そうでないと、ビスが曲がって入ったり、ビスからずれて指を刺してしまったり、部材に傷をつけてしまったりします。

垂直であることを確かめたら、トリガーを軽く引いてゆっくりと回転させてビスを軽く打ち込んでいきます。この際、部材が動かないように固定されている必要があります。左手でビスと部材をしっかりと押さえておきましょう。ある程度中にビスが入り込んで行ったら、トリガーを引く力を強めて回転速度を上げます。同時に手でインパクトドライバー自体を少し押すように力を入れます。ビスがしっかりと閉まり、部材の表面と同じ高さまで締め込まれたらトリガーから指を離して終了です。

インパクトドライバーの使い方-ビス抜き

締まっているビスを抜く時は、まずネジ穴の大きさと形状に合ったビットとなっているかを確かめます。また、インパクトドライバーの回転方向が逆になるように、スイッチを押します。その上で、ビットをネジ穴に押し込んで、インパクトドライバーが垂直になっているかを確認します。

多少ビスを押すように力を込めてトリガーを引きます。ビスが抜けてきたら、そのままトリガーを引いた状態にしますが、ビスを押す力は多少緩めても大丈夫です。完全にビスが抜けると同時にインパクトドライバーを離します。場所によってはビスがそのまま下に落ちてしまいますので、ゆっくりと最後は回して受け止められるようにすることもできます。

インパクトドライバーの使い方-穴あけ

インパクトドライバーのビットを交換することで、穴を開けることもできます。ビットによって1mm程度の下穴を開けることもできれば、10mm以上の大きな穴を開けることも可能です。また、特殊なビットを使うと、決まった深さだけ穴を開けられるのでとても便利です。

長いビスを打つ時や、とても硬い下地にビスを打つ時などに、事前に下穴を開けることで簡単かつ正確にビス留めができますので、DIYでも結構使う機会があります。また、柔らかい木材の端側をビス留めすると割れてしまうことがあります。そこで、ビスをいきなり打つのではなく、最初に下穴を開けてからビス留めすると木割れを起こすことなくきれいに仕上げられるという使い方もあります。

どの大きさのビットにしても、穴を開ける時には、ビットの回転方向は正回転つまりビスを締める方向で行います。穴は正確に垂直に開けないと仕上がりが悪くなりますので、ビス打ちをする時以上にインパクトドライバーが垂直になっているかどうかを確かめましょう。そして、穴を開けたいところにビットをあてがい、トリガーを引くと同時にインパクトドライバーを押すように力を入れて穴を開けます。この時、強く押してしまうと細い下穴用ビットの場合、ビット自体が折れてしまうこともあります。最初は軽く力を入れて、少しずつ力を増していくことが肝心です。

ある程度穴が開いてビットが入っていったら、インパクトドライバーを倒したり横にずらしたりしないようにしましょう。やはりビットの横方向に大きな力がかかって折れる原因となります。もしくは、強いブレが生じて手を持って行かれてしまうこともあります。最初から最後まで、垂直に真っすぐ押し込むことを意識するのがコツです。

必要な深さまで穴が開くかもしくは貫通したら、回転させたまま、つまりトリガーを引いたままインパクトドライバーを引き抜きます。この際、回転を止めないようにすることが大事で、もし回転を止めてしまうと、穴にビットが引っかかってしまうことがあるからです。もし、回転を止めて抜けなくなった場合は、もう一度トリガーを軽く引いて回転させた状態で抜きましょう。それでも抜けない場合は、その状態で回転方向を逆にしてトリガーを引き、抜いていきます。

インパクトドライバーを使う際の注意点

インパクトドライバーの使い方で注意すべきなのは、特に長いビスを打ち込む時です。細いビスとビットに大きな力がかかりグラグラと不安定になりますので、ビットがネジ穴から抜けてしまう可能性があるのです。ビットで指を刺してしまうこともありますし、ビットが木材に刺さって傷をつけてしまうことにもなります。ビットは金属で尖っているので、指に刺さると怪我をします。

そのため、繰り返しますが、必ずインパクトドライバーを垂直にすることと、最初はゆっくりと締め込むことが重要です。また、ある程度ビスが入っていったら、左手をビスの近くに置かずに離すことも怪我防止のために欠かせません。他の人に部材を押さえてもらう時も、万が一ビス穴から外れてしまっても大丈夫なように、先端から離れたところで押さえてもらうようにします。

もう一つの使い方の注意点は、ビスを抜く時です。長いビスを高回転で抜くと、摩擦熱でかなり熱くなります。何も考えずにビスを素手でつかんでしまうと、やけどをしてしまうことがあるほどです。そのため、長いビスを抜き終わってもすぐにはつかまない方が安全です。

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