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チゼルとは?種類や用途・おすすめの製品についてもまとめてご紹介します。
建築の解体作業現場などでよく使われるチゼルとは何なのか?工事で使う道具は種類が豊富であるがゆえ、慣れない言葉が使われていると感じている方が多いのではないでしょうか。
この記事では、チゼルについて種類と用途を元に、おすすめの製品についても記載しています。この機会に疑問点をクリアにしておきましょう!
チゼルとは英語で「chisel」と表記し、日本語で鏨(たがね)を意味します。チゼルは主に金属や岩石を加工するための工具です。コンクリートなど非常に硬い素材に対し、チゼルの後ろからハンマーで叩いて削ったり穴をあけたりと、比較的小規模且つ手元でできるようなハツリ作業に使います。
錆びた金材を切断したりスポット溶接を剥がす用途ではチゼル、鋼板を切断するものはたがねと言ったり、商品名によりチゼルやたがねとつけられていることがあります。基本的にいずれも同じカテゴリーの工具と考えていいでしょう。
また、英語のchiselでは鑿(のみ)も含みますが、日本では鑿(のみ)は別物です。鏨(たがね)は金属や岩石用で造りが無骨な印象を受けますが、鑿(のみ)は薄く鋭くできており、木材用です。
チゼルとは想像以上に古くから存在した、歴史ある道具です。日本では古墳時代には既に石棺を作る際に使われていた記録が残されているほか、大刀に付けられた飾り金具にチゼルの刻目が打ち込まれた跡が残っている例などもあります。
チゼルとは何か、ある程度把握できたら今度は種類を確認しておきましょう。チゼル(たがね)にはさまざまな種類が存在し、各種用途が異なります。一部似た道具がありますが、作業内容に合わせて細かに道具が使い分けられるようになると作業効率がグッと上がります。
平タガネはチゼルの中でも最もよく使われているタイプです。両刃で先端が薄く平たいのが特徴。刃幅に合わせた八角軸径を使用していることから、ハンマーの打撃が効率よく刃先に伝わります。薄い鉄板の切断やコンクリートのハツリ作業に向いています。
レンガタガネは幅60〜80cmとチゼルの中でも特に広い刃を持ち、ハンマーで打撃を与えると、均一にレンガを割ることができるのが特徴です。平タガネよりも真っ直ぐに素材を割りたい時に活躍します。
カットチゼルはレンガタガネとおよそ似たような形状ですが、レンガタガネはレンガ専用として使うことが多いのに対し、こちらはブロック割りやPタイル剥がし、道路標識のライン剥がしなどさまざまな用途で使う傾向があります。
金槌のように木製の柄がついたタイプのチゼルです。長時間の作業でも手が疲れにくく持ちやすいのが特徴。木柄を持って安全に作業ができるのもポイントで、初心者からプロまで好まれています。
スロットチゼルは、刃先が薄くて長く、鋭利な形状をしているのが特徴。そして薄い形であるにも関わらず、ハンマーで強く衝撃を与えても刃先が回転しないのは、持ち手部分が板状になっているのが理由です。板金作業やバリ取り、ボルトの切断など多岐にわたり使われています。
「チス」と呼ばれているチゼルの一種。削った鉛筆のような形をしているのが特徴です。打撃を与えると力が一点に集中するため、細部のコンクリートのはつり作業など、他の道具やはつり系の電動工具が入らないような狭い箇所で活躍します。
刃先が扇形になったものが影タガネです。板金の折曲げ線をつけたり、折曲げ後に内側からコーナーを叩いて角をきれいに仕上げる際に活躍します。刃先に鋭さはあまりなく、切断向きではありません。直線になったものが定番ですが、他にもアール状になったものや月型のものなども存在します。
毛彫りタガネは今回ご紹介するチゼルの中では少々特殊で、彫金用です。貴金属や象牙装飾をはじめ、プラモデルのスジ彫りなど細かな作業に使います。さまざまな太さのもの、刃先が片切・丸毛彫・毛彫とカットの仕方が異なるものがあります。
チゼルとは何かご紹介した通り、用途によってさまざまな種類があることについて触れました。続いてこの項目ではおすすめのモデルをご紹介します。どの製品を選ぶべきか迷った時の参考にしてください!
工場用副資材の卸売業者として知られる日本のメーカーTRUSCO(トラスコ)の平タガネです。国内でいくつか販売されている平タイプのチゼルの中でも特に人気がある製品です。刃幅が13・16・19・22・25と5種類あり、価格は1本490~1,170円とコスパ良好。数本サイズを揃えておくのもおすすめです。
兵庫県三木市に拠点を構えるチゼルの老舗会社、小山刃物製作所「モクバ」のレンガタガネです。レンガタガネとして使える工具は種類が限られており、こちらはその中でも特にポピュラーな製品として知られます。全長が短めで割る位置が狙いやすく、力もよく加わります。レンガをはじめ、耐火レンガやブロック割りにも使えます。刃幅は60・70・80の3種類あり。約810~2,500円で購入可能です。
小山刃物製作所の木柄タガネです。柄の部分には丈夫な樫柄を使用しており、木柄を持ってハンマーでタガネ部分を叩くことから安全に作業ができるのが魅力。初心者にもおすすめです。最もノーマルな木柄タガネを探すとこちらの製品に辿り着く場合がほとんどで、通販サイトでも実店舗でも、こちらのモクバ印の製品を見かける機会が度々あるはずです。
薄い形状を生かし狭い隙間に叩き込んで、鋭い切れ味を発揮するスロットチゼルです。狭い場所でのハツリ作業、錆びついたボルトの切断作業や溶接スパッタの除去作業と大活躍!刃先を研磨することで長く使い続けられるメリットも備えています。
TRUSCO(トラスコ)のチスタガネです。ニッケルクロムモリブデン鋼製の強靭なタイプで、丈夫で長く使えるモデル。岩やコンクリートを砕く際に使用したり、薄い金属板に穴を開ける用途で使うことも。対辺12・16・18・22と4種類の太さがあり、約500〜1,200円ほどの価格で購入できます。
盛光は、建築板金に関わる工具類を展開する会社です。「影タガネ」といえばこちらの会社メーカーの製品が主で、板金に線をつけたり、折り曲げた後にコーナーを叩いてきれいに仕上げたりといった際に使用します。打金の口が広いため、真っ直ぐな線が出せるのがポイントです。
チゼルとはアナログでハツリを行う工具として今回複数の種類や用途をご紹介しましたが、他にもハツリ工事に使う道具として電動式のものがあります。それらを最後に簡単にご紹介しましょう!
電動ハンマーはチゼルの先端を持つ電動工具で、ピストン状に動作することで対象物を砕きます。道路工事の現場で、地面に向かってドッドッドッと作業をしているのを誰もが一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。
作業目的に合わせて先端の工具部分は交換ができるようになっており、コンクリートやアスファルト、ブロック塀などを取り壊す際にも作業がスムーズです。電動ハンマーは本体に重量があるため、作業中は両手でしっかり押さえておく必要があり、体力が必要とされます。
ディスクグラインダ―は、高速で回転する先端のディスクを使う電動工具です。ハツリとは異なり、コンクリートの研磨や金属の塗装はがしなど、表面を削る目的で使います。
鉄筋で補強されたコンクリートを破砕する際や鉄筋の切断には、電動サンダーや鉄筋カッターが用いられます。タガネや電動ハンマーで切断を行うこともありますが、これらの電動工具を使うと作業効率が上がります。
今回は、チゼルについて種類や用途を紹介しました。
チゼルは、金属や岩石を加工する小規模なハツリ作業などをする、工具です。
また、チゼルは種類ごとに用途が異なり、作業内容に合わせて使い分けられるようになると作業効率が上がります。
今回紹介したチゼルを参考に、用途に合わせて選んでみてくださいね。
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