電動工具を選ぶならハイコーキとマキタとどっちにする？

電動工具メーカーはたくさんありますが、その中でも知名度が高く人気があるところとして、ハイコーキとマキタを挙げることができます。どちらもプロも使用するハイレベルな仕様で、使い勝手や精度の高さ、頑丈さなどで優れた製品ばかりを出しています。もちろん、どちらのメーカーを選んでも後悔することはありませんが、それぞれに特徴や強みといったものがありますので、それを知っておくことで自分の好みや利用シーンに合わせて選ぶことができます。

ハイコーキについて

ハイコーキというとあまり聞き慣れないメーカーかもしれませんが、元々はヒタチ（日立工機）として工具を作っていた会社でした。外資によって資本注入され、2017年に日立関連グループから出たことで「ハイコーキ」という名称で工具を開発、販売するようになりました。このように、新しい会社のようなイメージもありますが、基本となるのはヒタチですので、実際には歴史と実績のあるメーカーと言えます。

ヒタチの工具は昔からプロが好んで使っていて、信頼性のとても高いものです。マキタよりも技術や開発力の点で優れていると評価する職人さんもいたほどです。そのヒタチの流れを汲んでいますので、現在のハイコーキブランドの製品もプロに愛される高いレベルを維持しています。

ハイコーキの強み

基本性能が非常に高いのは当然のことですが、使い勝手が良いのがハイコーキのメリットです。その一つの表れが、バッテリーを使い回せるということです。よりパワフルな電動工具が出ていて、丸ノコなどもバッテリー駆動が多くなっています。そうなると、18Ｖは少なくても欲しいところで、できれば36Ｖを使えるとDIYの効率が上がります。ハイコーキは、この18Vと36Vのバッテリーのどちらも共有できるのです。「マルチボルトバッテリー」と言うのですが、多くの工具でどちらの電圧でも利用できるのでバッテリーを最小限の個数で済ませることができます。少なくても現在のところマキタは共有ができないため、工具によって18Vと36Vのバッテリーの両方を揃えないとならず、余計にお金がかかりますし、付け替えなどの手間もかかってきます。

ハイコーキのメリットとして、USB端子での充電ができる点も挙げられます。これは野外での作業で非常に役に立ちます。大容量のモバイルバッテリーがあれば、それを使ってコンセントのないところでも充電できるからです。屋外での作業をする人には特にメリットが大きいでしょう。

ハイコーキは全体的にコスパが良いというのもポイントです。同じスペックということであれば、他社よりも少し安めの販売価格となっていることが多いです。また、上記のようにマルチボルトバッテリーなので、バッテリーの数を最小限にできるという点もあり、トータルでコストをかけずに工具と関連アイテムを揃えられるのがうれしいところです。

もう一つのハイコーキのメリットとしては、強力なパワーを必要とする工具に強いという点を挙げられます。これもバッテリー事情と関係しているのですが、ハイコーキは36V仕様の工具が多く、基本的なパワー性能にも優れています。そのため、特に固い木材や鉄材をカットする丸ノコなどの切断工具や、クリーナーやブロワーなどのエアー系のものについては、より効率よく作業できることになります。

耐久性が強いというのも、多くの職人さんがハイコーキを愛する理由です。プロの方々は、かなりハードな使い方をしますし、悪天候の中でも使用することが多くなります。何よりも一日のうちでも長時間、そして長期間にわたって使い続けます。ハイコーキは長持ちして、衝撃などにも強いという評判が高く、故障しづらいという強みを持っています。高価な工具でもありますので、耐久性を考えて選ぶことはとても大事ですので、この点で優れているのは大きなプラスポイントでしょう。

マキタについて

国内メーカーとして電動工具の老舗中の老舗でもあるマキタは、世界中でも高く評価されていて実に世界シェア2位となっています。それだけにブランド力が強いですし、職人さんが使うようなハイスペックのプロモデルから、気軽に購入できる簡単DIY用のものまで人気が高いです。電動工具がメインのメーカーですが、家事やアウトドアに使える製品もたくさん開発しています。豊富な開発実績がありますので、細かな点まで配慮された心憎い機能がこのブランドの人気につながっています。

マキタの強み

マキタの優れている点としては、やはり商品開発力が非常に強く、商品ラインナップが膨大ということを挙げられます。同じ電動ドライバーでも、その性能や仕様、価格などによってかなりの種類があり、好みや用途、予算によって選べるのが助かります。特にDIYだと、本格的に作業をするのでプロレベルのものが欲しいという方もいますし、あまりお金をかけずに気軽に購入できるものを選ぶという方もいます。マキタだとこの選択肢が多いため、DIYをされる方にとって「ちょうどいい」と思える製品を見つけられるわけです。

デザインが良いというのもマキタの人気の秘密です。工具の機能はその性能なのですが、やはりツールを集める楽しみというものもあります。その点、マキタはプロっぽい雰囲気をしっかりと出しつつも、揃えて楽しいデザインの良さを持っています。道具好きの方にはたまらないデザインとなっていてファンも多いです。

商品ラインナップが多いので、バッテリーの使い回しができるのもメリットです。たとえば、インパクトドライバーのために購入したバッテリーを、アウトドアで使うランタンに使えるといった具合です。同じDIY用の工具だけでなく、他の用途のツールにまで使い回せるのでマキタでいろいろなものを揃えるメリットが大きいのです。

このように、DIYや仕事用のツール以外にも広げていけるのがマキタの良さです。家事で使う掃除機や防災機器としてのラジオやテレビ、非常用電源などでもマキタは優れた製品を出しています。やはりバッテリーを共有できますので、普段使っているDIY工具のアイテムが普段用、災害対策用として利用できるわけです。

ハイコーキとマキタの選び方

今まで見てきたように、ハイコーキとマキタのどちらにもメリットがあります。大きな違いを見てみると、ハイコーキとマキタではバッテリーの面で、ずっとハイコーキの方が使いやすいことが分かります。一方で、製品のバリエーションという意味では、ハイコーキとマキタでは、はるかにマキタの方が優れています。

そのため、DIY用に限定して、ハイパワーで効率よく仕事ができる電動工具を求めるということであればハイコーキを選ぶことができるでしょう。これからはさらに36V仕様の工具が増えていきますので、マルチボルトバッテリーのメリットが大きくなるのは間違いありません。

一方で、いろいろな用途で異なるツールが欲しいということであれば、マキタがおすすめです。特に、アウトドアが好きということであれば、マキタはたくさんの製品を出していて、電動工具のバッテリーを共有できるものが多くあります。また、ツール集め自体が好きで見た目の良さにもこだわりたいという方も、どちらかというとマキタの方がおすすめです。

このように、ハイコーキとマキタでは、どんなタイプの工具を求めるのか、DIY以外にも使うツールの購入も考えているかという点で選び方が変わってきます。このような点を考えて、自分に合ったツールを見つけましょう。

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