インパクトドライバーとは何か解説！

DIYを始めるなら、まずいくつかの工具を揃える必要があります。その中でも重要度が高いのがインパクトドライバーです。そこで、そもそもインパクトドライバーとはどんな工具なのか、他のドリルとは何が違うのか、といった点を取り上げます。その上で、どんな場面で使うと効果的で、逆に使わないほうが良いシーンとはどんな場合かを考えてみましょう。

インパクトドライバーとは？

インパクトドライバーは、ビットを回転させることでビスやナットを締める、もしくは穴をあけるための工具です。動力は電気が多く、コンセントに直接つなぐケーブル式と、バッテリー式があります。DIYなら、いろいろな場所で気軽に使えて取り回しが良いバッテリー式がおすすめです。他に圧搾空気で動かす製品もありますが、あまり多くはありません。

インパクトドライバーの大きな特徴は、「インパクト」とあるように、回転する際に衝撃を加えることができる機能が備わっているところです。単に回転するだけでなく、縦方向、つまりビスを押す方向に対して叩くような動作が加わるのです。そのため、インパクトドライバーを使用していると、独特の打撃音が鳴ります。この打撃が加わることで、回転だけよりも力強く締め込みができます。結果的に、速くビス打ちができますし、硬い木材などに対しても作業しやすいわけです。

インパクトドライバーはプロの職人も必ずと言って良いほど使う工具ですので、たくさんの製品が販売されています。スペックが高いプロ仕様のものもあれば、素人が簡単に作業するための安価なものもあります。大きさや機能、強さなどで価格がかなり変わってきますので、製品選びに悩む工具の代表格です。DIYをどの程度したいのかを考えて、予算や目的に合ったものを選びましょう。

先端に取り付けるビットは着脱式となっています。そのため、小さな径のビスを締める際には細めのビットに交換することができますし、下穴をあけたい時にはキリの形をしたビットを装着します。このように、ビットを揃えればかなりたくさんの種類の作業ができることになります。1台持っていると幅広い用途に使えますので、DIYをする際には早い段階で購入したい工具なのもうなずけます。

他の工具との違い

ビスを締める・緩める、穴をあけるということであれば、ドリルドライバーと呼ばれる工具もあります。やはり先端のビットを交換することで、異なるタイプのビス締めができますし、穴あけ用のビットも使えます。

一見すると同じように見えますが、大事な部分でインパクトドライバーとは異なります。それは、ドリルドライバーは回転しかしないということです。上下方向への打撃を与えることができません。そのため、硬い部材に対しては押し込むような力を加えないと、なかなかビスが締まっていかなかったり、ネジ穴をなめてしまったりする恐れがあります。幅広い用途で使える工具を選ぶのであれば、インパクトドライバーの方が使いやすいでしょう。

他に、振動ドリルと呼ばれるものもあります。名称からも分かるように、回転だけでなく、強い振動を与えることによって、作業を効率化させる工具です。インパクトドライバーよりもさらに強力な工具で、大型の製品が多いです。振動ドライバーはビス打ちをする工具というより、穴をあけるために使うことがほとんどです。特に、コンクリートなどの硬い材料に対して使うケースが多く、DIYでは使う機会はそうそうないでしょう。プロ用の工具と言っても良いです。

インパクトドライバーのメリット

インパクトドライバーの特徴は、上記のように打撃を与えることにあり、少ない力でもスピーディーにビス締めができます。そのため、作業効率が高まるのが大きなメリットです。また、ドリルドライバーでは打てないとか、無理にやるとネジ穴が潰れてしまうという硬い部材でも、きれいにビスを打てます。逆も同じく、硬くて抜けないビスも、インパクトドライバーなら簡単に抜くことができます。

こうした便利な工具ですから、製品のバリエーションが豊富なこともメリットです。プロ仕様の高価でスペックの高い製品はもちろんのこと、気軽に買えるお得な商品もたくさん出ています。ホームセンターでもいろいろなメーカーの製品を見つけられますので、ツールを選ぶ楽しみもあります。スペックだけでなく、使いやすい形状や手元を明るく照らすLEDライト付きなどの機能面で選ぶこともできます。DIYユーザーは作業を楽しむだけでなく、工具を揃えていくことも楽しみの一つです。インパクトドライバーはこの点でも、選択肢がたくさんあることで、より楽しめるのです。

インパクトドライバーについての注意点

非常に便利な工具ではありますが、いくつかの注意点があります。その一つが、パワーが強い、もしくは打撃が加えられることで使えないシーンもあるということです。たとえば、プラスチックや薄い金属板へのビス打ち込みでインパクトドライバーを使ってしまうと、力加減が難しく、打ち込み過ぎてしまって、部材を破損してしまう恐れがあります。

そのため、電気関係の作業をするプロは、あえてコントロールがしやすいドリルドライバーを使っていることも多いのです。こうしたデリケートな部材を扱う際には、ビスの打ち込みは途中までにして、後は手でビスを締めるとか、最初からプラスドライバーを使って作業をしたほうが安全です。

もう一つは、パワーがある分、バッテリーの消費が早いということです。ほとんどの方は、バッテリー式のドライバーを購入します。作業をしていてバッテリーが切れたら、当然工具は動かなくなりますので、作業を中断しなくてはなりません。充電までの時間は働けず、効率が悪くなってしまいます。

こうしたことが起こらないように、バッテリーは2つ以上用意して、片方のバッテリーが切れたら交換して連続使用するのがベストです。バッテリーのことも考えて製品選びをしないと、実際の作業でストレスが溜まってしまうことになるでしょう。

インパクトドライバーの選び方

インパクトドライバーを選ぶ際に、まずメーカーを考えることです。メーカーによって、基本性能や耐久性が違います。インパクトドライバーは非常にポピュラーな道具でもあるので、有名メーカーはそれだけ開発力も高く、コスパの良い商品を出しています。長く頻繁に使うものですので、有名メーカーの製品を選ぶのがおすすめです。

メーカーが大事な理由は、バッテリーの共有ができるという点も関係します。ドライバーに使うバッテリーは、電動丸ノコやブロワー、ライトなど、他の道具とも共有できます。しかし、メーカーを超えては共有できないので、できる限り同じメーカーで複数の電動工具を統一したほうが良いのです。DIYユーザーだと、最初の電動工具がインパクトドライバーとなることが多いので、先々いろいろな工具を増やしていくことを考えると、バッテリー共有ができる製品をたくさん出しているメーカーのほうが便利です。