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エコツールのコラム集
COLUMN
2021.04.27

【いまさら聞けない】発電機の種類と対応する燃料

【いまさら聞けない】発電機の燃料と注意点

発電機

現在発電機は工事現場だけではなくアウトドアブームにより様々なシーンで使用されています。

それだけに種類も多く、使用方法も異なります。

ここではどのタイプの発電機にどの燃料が必要なのかを説明したいと思います。

 

発電機で使用する燃料は?

燃料の種類

結論からいますと発電機では主に軽油(ディーゼル)、ガソリン、ガスを使用します。

それぞれの発電機の特徴により燃料が異なっています。

誤った燃料を入れてしまうと動かないだけではなく、非常に危険なので必ず確認したのち、対応の燃料を使用しましょう。

 

発電機と対応する燃料

発電機の種類

発電機と対応する燃料は大きく分けて3つの種類に分けられます

・小型発電機→ガソリン:小型で軽量、ディーゼルと比べると音が小さいです。電気のない現場、野外での様々な業務やレジャーで役立ちます。

・大型発電機→軽油(ディーゼル):ディーゼルならではの低燃費で長時間運転が可能です。メンテナンスもしやすく、ランニングコストが安いです。

・携帯発電機→ガス:ガス燃料はガソリンに比べ、燃料効率が高く排気ガスがクリーンです。防災用としてカセットボンベタイプもあります。

 

【小型発電機の燃料と特徴】

小型発電機にはガソリンが対応

小型発電機とガソリン燃料

続いて最も使用されている小型発電機に対応している燃料と特徴をご説明します。

小型発電機の燃料はガソリンになり、ディーゼルに比べて音が小さく、特に小型の可搬型の発電機は工事現場から一般家庭まで、さまざまな場面で使われています。

 

ガソリンエンジンの小型発電機の最大の特徴は、何と言っても幅広い活躍の場にあります。

一般の方から業務用まで幅広く活躍する小型発電機は、電源の取れない現場では欠かせません。

日常生活では縁日や祭りの屋台やイベント、アウトドア、災害時の非常用発電機など様々なシーンで重宝します。

現在では、災害時の備えとして準備している人も少なくありません。

 

定格出力の幅があることも魅力で、出力の大きさは価格にも影響するので、自分が使いたい家電や用途に見合った発電機を選べる点もあります。

1000W以下:小型家電や工具に使用可能。テレビ、炊飯器、照明器具などに使用できます。

1000~2000W:ほとんどの家電に対応可能。本体サイズや重量も程よく一番人気があるクラスです。ただ、一度に大型家電を複数動かすまでのパワーはありません

2000~3000W:一般家庭の非常用電源として対応可能。小規模家庭の総電力をまかなえるパワーがありますが、価格は高く大きいので保管場所を考える必要があります。

特に注意をしていただきたいのが、起動時に消費電力の1.1倍~5.0倍の起動電力が必要な電気製品もあります。

発電機を選ぶ際には、この起動電力をカバーできる出力の発電機かどうかを見ることも重要です。

 

また、ガソリンエンジン発電機には、

「インバーターを搭載しているタイプ」

「インバーターを搭載していないタイプ」

「サイクロンコンバーターを搭載しているタイプ」の3種類があります。

性能順に並べると、「インバーター有り>サイクロンコンバーター>インバーター無し」の順になります。

 

インバーターとは、「電気の質を良くする装置」と捉えていただけば大丈夫です。発電機によって作られた電気を扱いやすいキレイな電気に調整してくれる、水で言うならインバーター=浄水器、サイクロンコンバーター=粗めのろ過器、のようなものです。

一見必要なさそうな機能にみえますが、私達が日常的に精密機器が使用できているのは、電力会社から調整されたキレイな電気が送られてきているからなのです。

発電機で作られた電気を使用する際に、単純な電熱器具や白熱電球、一般的な電動工具などはインバーターを介さなくても問題なく使用することができます。

しかし、充電器・無線機などのマイコン制御の電気機器、パソコンなどの精密機器、電子制御搭載の電動工具などは、インバーターを介さないで使用すると電子部品の誤作動や、最悪の場合故障につながってしまいます。

Li-Ionバッテリーなどの充電にはインバーターは付きもので、メーカーの指定された発電機以外は保証されないことが多いので、充電工具と発電機の相性は特に注意が必要です。

 

工具や電化製品を扱う上で必ずインバーター搭載にしなければならない、というわけではないので、自身の使用目的に合わせて選んでいきましょう。

 

ガソリンを取り扱う上での注意

軽油の時と同じく、ガソリンも引火性の強い液体です。一歩間違えば大事故につながります。

携行缶からタンクへ給油する際は必ずエンジンを停止し、周囲に火気がないことを確認しましょう。風通しの良い場所で取扱を行い、軽油と同じく静電気の除去を行い事故に注意をします。

圧力調整ネジがついている携行缶は、タンクキャップを外す前に圧力調整ネジを緩めて圧力を開放しましょう。これを行わないでいきなりタンクキャップを外すと、圧縮されていたガソリンが噴出し引火する危険が高くなります。

圧力調節ネジがないタイプの携行缶は給油口の蓋がネジ式になっているので、ネジ部を徐々に緩めて内圧を解放しましょう。

ガソリンの廃棄は難しいことが多いため、できるだけ使い切ることができる量のみを購入・保管しておくのがおすすめです。

 

小型発電機の代表的なメーカーとモデル

ホンダ インバーター発電機 EU18i 定価:¥228,800(税込)

ホンダ インバーター発電機 EU18i

 

AQCCESS インバーター発電機 AQ2000iX 定価:¥120,000(税込)

AQCCESS インバーター発電機 AQ2000iX

ハイガー産業 インバーター発電機 DY3500LBI 定価:¥89,800(税込)

ハイガー産業 インバーター発電機 DY3500LBI

 

【大型発電機の燃料と特徴】

大型発電機には軽油(ディーゼル)が対応!

大型発電機と軽油燃料

まず大型発電機に対応している燃料と特徴をご説明します。

大型発電機の燃料は主に軽油となり、業務用などの中、大型タイプのものが主です。

現場作業などパワーが必要なシーンで活躍しており、軽油を使用するのでガソリンに比べて燃料代が安く済み、長期間の使用ではコスト的なメリットがあります。

また軽油はガソリンよりも安価で、重機も軽油で動くタイプが多いため、工事現場などでは主流となっています。

 

反面、ディーゼルエンジン発電機は、エンジン自体が大きく重いため本体重量も100kgを超えるものが多く、移動が簡単には行えません。

また、騒音や振動も大きく、排気ガスもあまりクリーンではありません。先の通り業務使用が主な用途になるので、価格が数十万円~百万円単位の高価格になります。

そのため家庭で使うのにはあまり向いていないでしょう。

 

軽油を取り扱う上での注意点

燃料用として軽油を保管する際、保管容器は消防法令によって、素材や形状に由来する強度別に充填できる容量が制限されています。

プラスチック製容器なら30L以下、金属製容器が60L、金属製ドラムは250Lまでとなっています。

プラスチック容器による保管は30Lまでと規定されていますが、一般的には消防法令に適合した金属容器での保管が推奨されています。

他にも、市町村によって制限がある場合もあり、視覚が必要な場合もありますので注意が必要です。

 

石油連盟の推奨する軽油の保管期限はおよそ6ヶ月であす。

あくまで目安に過ぎませんが、長期保管することで酸化が進み、不完全燃焼などの不具合が生じる可能性がありますので、保管する軽油は定期的に入れ替える必要があります。

また、軽油は着火しやすいので保管する場合は火を使う場所から遠ざけるようにしましょう。

倉庫や車庫のような冷暗所が望ましく、揮発した燃料が充満しないよう適度な通気・換気が必要です。

 

ただし、大量の軽油を保管する場合には条件が変わってきます。

消防法令により、200L以上の軽油を保管する場合には、保管場所は不燃材料による建築物であること、消防局への届け出が必須になります。

さらに、1000L以上の軽油を保管するとなると、消防法の定める基準に適合した耐火構造の場所でなければ認可されません。

 

いざ保管していた軽油を取り扱う際には、不用意に開栓せず、周囲に火元となるようなものがないか、または引火しやすいものを置いていないかなど、チェックしましょう。

静電気にも注意が必要で、静電気による引火・火災のトラブルは多数報告されています。

特に冬場は乾燥し静電気が発生しやすくなるため、静電気除去グッズを使用したり、あらかじめ放電したりするなどの対策が必要です。

 

軽油が、衣類や身体に付着した場合にはすみやかに洗い流しましょう。

放置しておくと、シミとなり臭いがこびりついてしまいます。うっかり火元に触れて引火する危険もあります。

 

軽油は引火性の強い液体であり、危険物であるという認識を常に持つ必要があるのです。

 

大型発電機の代表的なメーカーとモデル

ヤンマー YDG350VA 空冷ディーゼル発電機 定価:¥642,400(税込)

ヤンマー YDG350VA 空冷ディーゼル発電機

 

新ダイワ DGM150BMK 可搬形ディーゼルエンジン発電機 定価:¥2,145,000(税込)

新ダイワ DGM150BMK 可搬形ディーゼルエンジン発電機

 

デンヨー TLG-18LSY 防音型ディーゼルエンジン型発電機 定価:¥1,793,000(税込)

デンヨー TLG-18LSY 防音型ディーゼルエンジン型発電機

 

【ガス対応の発電機について】

ガス対応の発電機の特徴

ガス発電機とガス燃料

ガス対応の発電機は家庭にあるカセットガスやLPガスを燃料に発電することのできる発電機です。

特にカセットガス式の物は持ち運びも便利で災害などの緊急時をはじめ、アウトドアなどにも活躍します。

ディーゼルやガソリン発電機と比較すると出力は及びませんが、入手が容易なカセットガスなので、一般的に手軽に使用できます。

レジャー用として使われることが多く、工事現場で使用するような消費電力が高い工具は使用できないことが多いので、購入の際には注意が必要です。

 

ガス対応発電機の注意点

軽油やガソリンと比較し安全とはいえ、燃料が液体からガスに変わっただけで、ガスも可燃物に違いはありません。

セッティングや操作は周囲に火気がない状態で行いましょう。

また、ガスだからといって屋内で使用してはいけません。屋外であっても、風通しの良い開けた場所で使用しましょう。

理由は、一酸化炭素が発生するからです。軽油やガソリン、ガス式の発電機は、みな等しく燃焼させて電気を生み出しているので、一酸化炭素が発生します。

一酸化炭素は無味無臭なので、屋内や風通しの悪い狭まった場所などで使用すると気づかぬうちに充満し、頭痛、めまい、嘔吐、気絶などの中毒症状から、最悪死に至ってしまいます。

 

さらに、に注意するべき点として、軽油やガッソリン式の発電機とLPガスを使用するタイプの発電機は氷点下であっても使用可能ですが、カセットガスは主成分にブタンガスが使用されており、使用温度範囲が5℃~40℃となっています。

寒すぎる場合はカセット内のブタンガスが上手く気化できず使用することが出来ません。

 

ガス対応発電機の代表的なメーカーとモデル

ホンダ インバーター発電機 エネポ EU9iGB 定価:¥121,000(税込)

ホンダ インバーター発電機 エネポ EU9iGB

 

ヤマハ インバーター発電機 EF900iSGB2 定価:¥157,300(税込)

ヤマハ インバーター発電機 EF900iSGB2

 

デンヨー インバーター発電機 GE-900B3

デンヨー インバーター発電機 GE-900B3

 

【まとめと豆知識】

何に使うのか、燃料は何かを確認しよう

以上、ご紹介したように一概に発電機といっても各メーカーから沢山のモデルが発売されています。

購入を検討する際には、まず何に使用するのか、使用するにあたって出力が足りるのかを確認し、その出力に対応するモデルがどの燃料に対応しているかを確認しましょう

非常時にも使用する想定の場合は、各発電機の違いも踏まえた上で、よく検討をするのがおすすめです。

 

あると便利なグッズ

ポリタンクと携行缶

一般家庭やアウトドアで使用することを想定した場合は、なんといっても携行タンクや携行缶が挙げられます。

ただ、どんな入れ物でも良いわけではなく、しっかりと定められています。

 

灯油:金属製のガソリン缶、ドラム缶のほか、定められた基準をクリアした軽油用ポリタンク

ガソリン:金属製のガソリン携行缶のみ

となっています。

ガソリンが金属製容器限定の理由は、ポリ容器がガソリンによって溶けたり変形する可能性があったり、気化したガソリンがポリタンク内の圧力を上げ爆発する危険性もあります。

また、ガソリンを携行缶で購入する場合はスタンドにて身分証明や使用用途など、詳しく求められることになります。

 

軽油用ポリタンクの価格は平均1500~2000円ほど、ガソリン携行缶の価格は平均2000~2500ほどなので、

定められたルールをしっかり守って、活用したいですね。

 

正確な用途で正しい取り扱いをする

便利グッズの携行缶然り、発電機は可燃性燃料を使用することから、一歩間違えば大事故に繋がります。

また、携行缶などで燃料を購入する際も法律で定められており、例えばガソリンなら一般乗用車の場合、金属製容器で22リットル以下、などのように、ガソリンや軽油に関する規制として定められています。

セルフスタンドなどで個人が勝手に携行容器に入れることも違反となります。

コラム内で述べてきたように、可燃性が非常に高い燃料を扱っていることを念頭に置き、法律を守って安全に正しく発電機を使用しましょう。

 

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